ブログの収益化手段はいろいろあるが、初心者でも取り組みやすいのは広告掲載だ。
Google AdSense であればコードを貼っておくだけで自動的に最適な広告を表示してくれるため、商品やサービスを売ることを考えず記事執筆に集中できる。
では、ブログに広告を掲載し始めるベストなタイミングはいつなのだろうか。絶対的な正解はないものの、運営直後から掲載するのがおすすめだ。その理由を解説していく。
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目次
収益化を始めるとユーザーは逃げていく?
ブログ開始と同時に収益化を考えるのではなく、ある程度ブログが育ってきてから(ユーザーが集まってから)広告を掲載すべき、という考え方もある。
ウェブでビジネスを興す際、絶対にやってはいけないことがあります。ユーザー数が集まらないうちに、収益化を始めてしまうことです。収益化は、サイト・サービスの成長を止めてしまいます。
収益化を始めると客は逃げていく ウェブビジネスの鉄則
最初は β 版として無料でサービスを提供し、のちに有料版の提供を開始する Web サービスは多い。これには以下のメリットがある。
- フィードバックを得られるので改善しやすい
- 興味関心のあるユーザーに対して直接宣伝できる
収益を目的とするビジネスであれば、サービスの存在を最大限認知してもらうところからスタートし、そのあとで回収すればよい。満足度が高ければ、よほどの改悪をしないかぎり一定の有料ユーザーを確保できる。
しかし、この戦略が広告収益をメインにするブログにそのまま当てはまるわけではない。初心者であればむしろ最初から収益化を考えたほうがよい。その理由を具体的に見ていこう。
運営開始と同時に広告を掲載したほうが良い理由
01. 経験値が増えていく
運営中のブログがこれからどうなっていくのか、だれにもわからないことだ。
右も左もわからない状態からスタートしたのであれば、理想どおりいく可能性はかなり低い。努力したから必ず良い結果が出るわけでもなく、数ヶ月で挫折するブロガーはかなりの数に上る。
成功確率を上げるには、最低でも以下の要素を調査・準備しておかなければならない。
- 特定のキーワードで検索上位に入ったときの予想集客数
- そのキーワードの収益見込み額
- 検索上位に入るために必要な関連記事の数やリンク構造
- ページに掲載する最適な広告タイプ
何の経験もなく、だれにも教わらず、こうした事前調査をスムーズに進めるのはかなり難しい。準備はできたとしても、設計図にしたがって完璧な記事を書く、というさらに高い壁が待ち受けている。
執筆に慣れるには、何記事も書いて経験を積み重ねるしかない。100 記事も書けばコツがつかめてくるし、アクセス数もそれなりに伸びてくるだろう。
ブログ初心者が100記事を目標にすべき理由とアクセス数が増えない原因
しかし、アクセス数が伸びてから収益化を始めようと思っても、どこにどうやってどんな広告を掲載すれば効果があるのかわからないはずだ。適当に広告を入れて収益につながるほど甘いものではない。
アクセス数が少ないうちから広告を貼り、基本的な記事の書き方を覚えるのと同時に、収益につなげる記事の書き方も勉強していこう。
収益化までに様々な壁があるから、とにかく試行錯誤しながら経験値を増やしていくことをおすすめする。
02. 収益額を目標にモチベーションを維持できる
前述のとおり、ブログを始めて数ヶ月で挫折する人はたくさんいる。「思っていたのと違ったから」がブログをやめてしまう最たる理由だろう。
いろいろ試して自分に合うものを見つけるのが一番。「ブログは合わなかった」がわかっただけでいいと思うな。 https://t.co/pGePNGBTQs
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毎日記事を書いていれば、自然とどこかから人が集まってくるわけではない。
検索サイトからの流入を伸ばしたいなら SEO の勉強が必要だし、SNS からの流入を伸ばしたいなら記事執筆と同時にファンを獲得していく必要がある。
それでもアクセス数が必ず右肩上がりになることはなく、安定していたアクセス数が突如として下がってしまうこともよくあることだ。
Google AdSense メインであれば PV 数と収益額は比例するが、ASP アフィリエイトなら PV 数に関係なく収益が伸びる可能性はある。
たとえアクセス数が減っても収益額が変わらなければ、モチベーションを維持しやすいと思う。
どうすればアクセス数が増えるのか、ではなく、どうすれば収益が増えるのか、に着目してほしい。リンクに誘導する文言を少し追加するだけでクリック率が何倍にもなることだってあるのだ。
03. 売ることに抵抗がなくなる
広告を掲載せずに記事を書いてアクセス数が伸びてくると、収益化が怖くなるかもしれない。
- 広告を載せるといつも読んでくれる人が離れるかもしれない
- 広告が検索順位に悪影響を及ぼすかもしれない
- 「商品やサービスを売る」ことに抵抗がある
「売る」「お金を稼ぐ」を悪いことのように感じる人は、広告を載せると嫌われるんじゃないだろうか、と思ってしまうだろう。
ユーザーのことを考えず一方的に売りつけると嫌われてしまうが、必要な人に必要なものを売るのは悪いことではない。むしろ感謝される。
そうは言っても抵抗があるなら、最初から広告を掲載しておいて、広告があっても読みにきてくれるファンを増やせばよい。
そのうち「あなたから買いたい」と言ってくれるファンが出てきて、商品やサービスを売るのは悪いことではないと考えられるようになるだろう。
収益を目標としたブログは立派な事業であり、あなたは事業主になる。だれかに雇われて給料をもらっているサラリーマンとは考え方が異なるから、自分は経営者だという自覚をもつためにも、早い段階での広告掲載をおすすめする。
広告掲載に関する Q&A
Google AdSense はすぐに広告掲載できますか?
Google AdSense 審査に合格しなければ広告掲載できない。最低記事数は明記されていないが、広告を掲載するにふさわしい完成度が求められる。
記事数が少なくても ASP に登録できますか?
ASP によっては登録時に審査があり、最低記事数が定められていることもある。A8.net は登録時の審査がなく、だれでも申請できる。
ブログの収益化タイミングまとめ
ブログ運営は、収益化を含めて「習うより慣れよ」の部分が大きい。
たった一つのブログで成功しようと思うのではなく、最初に作るブログは練習台と考えてもよいぐらいだ。
当たりが出るまで書き続ける気力がないと、ブログで稼ぐのは難しい。理想どおりに上手くいくことのほうが少ないから、収益化を考えているなら今すぐ始めてみよう。
「考えるだけで終わって何も行動できなかった」という最悪のパターンにならないよう願っている。
記事執筆:瀬尾 真
Web 業界歴 20 年の知見と経験をもとに、初心者でも楽しくブログ運営に取り組んでいただけるよう、WordPress や SEO のノウハウを提供しています。Twitter では最新ニュース・小技集を配信中。
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