WordPress有料テーマ「Snow Monkey」レビュー

当サイト(Reinx)は WordPress で運用しており、有料テーマ「Snow Monkey」を使用している。

WordPress を初めて使うならあまりおすすめできないが、趣味や仕事で扱ってきた経験があるならぜひ一度使ってみてほしいテーマだ。

実際に Snow Monkey を使ってわかったメリット・デメリットを含め、レビューしていく。

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Snow Monkey 概要

Snow Monkey
テーマ名Snow Monkey
制作・販売株式会社モンキーレンチ
購入形態サブスクリプション(年額)
価格スタンダード:16,500 円(税込)
プロ:55,000 円(税込)
試用版あり
ライセンス100% GPL
対象ブログ / コーポレートサイト / 中級者向け
公式サイトhttps://snow-monkey.2inc.org/

サブスクリプション形式での提供となっているが、途中でキャンセルしてもテーマを利用しつづけられるし、最新バージョンの更新もしてくれる。テーマそのものではなく、主にサポート体制に課金するというイメージでよいだろう。

「スタンダード」と「プロ」の違いは以下の 2 点のみ。

  • サポートフォーラムでのプライベート投稿
  • 有料アドオンの無料ダウンロード

2023 年 3 月現在提供されている有料アドオンの総額は 55,000 円となっているので、アドオンがすべて必要であればプロプランの利用がお得だ。

Snow Monkey のメリット

クライアントのサイトを含めると、国内製の主要なテーマは無料・有料に関わらずほとんどさわってきた。自分で運営している他のサイトでは海外製のテーマも利用している。

その経験をもとに、Snow Monkey のメリットを 3 点紹介していく。

  • エディターとブロックがプラグイン化されている
  • サポート体制が充実している
  • Web 制作のベースとして使える

エディターとブロックがプラグイン化されている

日本製の WordPress テーマは、「テーマのみで完結する」ように作られていることが多い。つまり、プラグインの数をできるだけ減らす方向性になっている。

海外製だと、テーマはあくまでベースで、必要に応じてプラグインで機能を追加していくのが主流だ。そのため、メジャーなプラグインとの統合機能が充実しており、あらゆるタイプのサイトを作れる。

テーマのみで完結する作り方で問題となるのは、「テーマを変更したくなったときにものすごく時間がかかること」だ。装飾はすべて外れるし、テーマ固有のブロックも使えなくなるのですべてやり直しになる。

Snow Monkey はエディターとブロックがプラグイン化されており、一部機能を除いて他のテーマでも使える。移行時の修正作業にかかる時間は他のテーマとくらべて少ないだろう。

以下は、Snow Monkey Blocks で使えるブロックの一部。

Snow Monkey Blocks ブロック一覧

なお、Snow Monkey はクラシックエディターでも使えるが、ブロックエディターでなければ真価を発揮しない。まだクラシックエディターのままなら、ぜひブロックの便利さを体感してほしい。慣れれば執筆スピードも速くなる。

サポート体制が充実している

Snow Monkey は、購入者専用のサポートフォーラム・オンラインコミュニティが用意されている。

サブスクをキャンセルしても(購入していなくても)サポートフォーラムの閲覧は可能だ。購入を検討しているなら、どのようなやりとりがされているか、一度覗いておくとよいだろう。

過去ログを見れば、不具合情報やカスタマイズ方法がほぼ把握できる。それでもわからないことは出てくると思うから、いざというときに直接質問できる環境が用意されているのは心強い。

Web 制作のベースとして使える

ブロックエディターの登場以降、テーマ制作はかなり難しいものになった。仕様変更にも対応しなければならず、フルスクラッチで作るのはあまり得策ではない。

Snow Monkey は 100% GPL であり、制作したサイトをそのままクライアントに納品できる。ゼロから作るよりは格段に楽だし、エディターやブロックは感覚的に扱えるから、クライアントが更新作業を行う場合もスムーズにいく。

個人的に、Snow Monkey は他のテーマと比べて「余白」がとてもきれいだと思う。大元の指定を変更すればあらゆる箇所に反映されるなど、フォントサイズの指定方法を含めて CSS の勉強になるところがたくさんある。

これから WordPress の勉強をしたい、Web 制作の仕事がしたい、という人にもおすすめのテーマだ。

Snow Monkey のデメリット

あえて Snow Monkey のデメリットをあげるなら、以下の 2 点だ。

  • 公式ドキュメントが更新されていない
  • カスタマイズ情報が少ない

公式ドキュメントが更新されていない

Snow Monkey 公式サイトには一般向けのマニュアルが用意されているが、残念ながらテーマの使用方法すべてが掲載されているわけではない。

メニューの設定」など長らく準備中になっているものがあるし、テキストだけで説明されている部分もいくつかあり、初めて WordPress を使う人にはほぼわからないと思う。

ある程度 WordPress にさわったことがあり、専門用語もそれなりに理解している人向けと言える。実際に使って覚える、フォーラムの相談事例を見て覚える、という職人っぽいところがある印象だ。

カスタマイズ情報が少ない

他のテーマと比較すると、ブログ初心者向けの基本的な使い方・カスタマイズ情報がかなり少ない。

また、「子テーマを使わずプラグインにコードを書いてカスタマイズする」ことが推奨されており、フィルターフックやアクションフックを理解していないと思うようにいかないはずだ。

テーマ機能(カスタマイザー)だけで調整できる部分はたくさんあるし、ユーザーの声がアップデートに反映されているから、特段困ることはないだろう。それでも初心者向けとは言い難い。

なお、マニュオンによると Snow Monkey の日本でのシェア率は第 9 位となっている。


【2023調査】WordPressテーマの人気シェアランキング【日本/海外のおすすめ】 | マニュオン

シェア率と比例して情報も増えるから、導入にあたってはその点も考慮しておくとよいだろう。

まとめ:Snow Monkey をおすすめする人

Snow Monkey を使ってきて、とくに不満に感じたことはない。以下にあてはまるなら、ぜひ使ってみてほしい。

  • WordPress の利用経験がある
  • ブロックエディターに慣れている、もしくは使ってみたい
  • ブログのほかコーポレートサイトの制作などで使いたい
  • WordPress の勉強がしたい

先ほど紹介したように、テーマのシェア率は「SWELL」と「Cocoon」が群を抜いている。他のブログとデザインがかぶりやすいとも言えるので、それがイヤな人にも Snow Monkey はおすすめだ。

著者評価
4.2
テーマ名Snow Monkey
価格16500 円(年額 / スタンダード)
公式サイトhttps://snow-monkey.2inc.org/

Reinx 記事執筆:瀬尾 真

Web 業界歴 20 年の知見と経験をもとに、初心者でも楽しくブログ運営に取り組んでいただけるよう、WordPress や SEO のノウハウを提供しています。Twitter では最新ニュース・小技集を配信中。

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